FC2ブログ

「夜明けへの助走」で紹介された、朝日記事の全文です。

防衛産業、撤退相次ぐ 予算削減で装備品の発注減
2009年8月24日10時16分
http://www.asahi.com/national/update/0820/TKY200908200165.html

< 防衛費が抑制され自衛隊装備品の発注が減るなかで、防衛産業が苦境にあえいでいる。戦闘機関連では03年度以降、燃料タンクやタイヤなどの下請け20社が防衛部門から撤退中か既に撤退。戦車など陸上戦闘車関連では13社が倒産、35社が廃業や撤退したことが防衛省のまとめでわかった。「防衛生産・技術基盤が崩壊しかねない」との危機感が生産現場で高まっている。

 装備品の仕事だけで成り立っている国内の防衛産業はほとんどない。景気動向に応じて民間と防衛の両方の仕事のバランスを取るところが大半だ。防衛部門の苦境が、日本経済全体に悪影響を与える可能性も含んでいる。

 政府は04年に「防衛計画の大綱」を見直し、戦闘機や戦車、護衛艦などの保有数を削減した。防衛費もここ7年連続で減少。そこに装備品のハイテク化に伴う単価の高騰が追い打ちをかけ、発注数量が落ち込んでいる。主要装備品の購入にあてる正面装備費は冷戦が終わった90年度の約1兆700億円から、09年度は6850億円と3割強減だ。

 例えば戦闘機。国内での生産は戦後、途切れることなく続いてきた。しかし保有数が300機から260機に削減。老朽化したF4の後継を選ぶ次期戦闘機(FX)選定の混迷もあって、F2の最終号機が11年に完成した後、国内生産に初めて「空白」が生じるのが確実だ。空白期に生産ラインや技術者をどう維持し、乗り切るかが大きな課題だ。

 民間部門が大きい大手に比べ、下請け各社は防衛事業への依存度が高く、実情はより厳しい。また04年の大綱見直しで保有数が大幅減になった戦車や火砲のほか、発注数が少ない上に主要メーカーが多い艦艇の関連企業も苦しい。

 事態の深刻さを受け、防衛省も動き出した。戦闘機について6月、「生産基盤の在り方に関する懇談会」を設置。民間有識者を交え実態調査に着手した。

防衛産業に詳しい軍事ジャーナリストの清谷信一氏は「大胆な統合再編を重ねてきた欧米企業と違い、日本では市場規模に比べて企業、とくに主要メーカーの数が多すぎる」と指摘する。「大手も政府も痛みを覚悟して早く再編に踏み切らなければ、みんなが共倒れになる」と話す。

     ◇

 愛知県にある戦闘機生産の拠点・三菱重工業小牧南工場。日米共同開発された航空自衛隊のF2戦闘機の組み立てが、流れ作業で進む。同時に12機を生産できる最新設備だが、稼働しているのは現在、1機分だけ。残りは休眠状態にある。

 「フル稼働していたのは02年まで。作業員が機体にウンカのように群がっていた光景がなつかしい」と同工場の幹部はふり返る。

 戦闘機の新規発注は激減、同工場では今、自衛隊機の定期修理が中心だ。幹部は「自動車メーカーが新車を作らず、車検整備だけやっているようなもの」と苦笑する。

 瀬戸内海に面する岡山県玉野市の三井造船玉野事業所。海上自衛隊の護衛艦20隻を建造した実績をもつ。

 ドックの一つで、海上自衛隊の海洋観測艦(3200トン)1隻が建造されている。同社によると、00年ごろまでは途切れず海自艦艇を受注していたが、同艦は7年ぶりの受注だったという。

 同社の防衛省からの受注は、長く総売上額の20%前後で推移してきたが、04年度以来、4年連続ゼロ。08年度もわずか3%。担当幹部は「幸い商船の受注が好調で助かっている」と話す。

スポンサーサイト



コメント
トラックバック
トラックバックURL
コメントフォーム
管理者にだけ表示を許可する
ブログ内検索
クリック募金
月別アーカイブ
和色大辞典
We Love Japan
プロフィール

モリヤマリン

Author:モリヤマリン
FC2ブログへようこそ!


Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ